お宮参り・七五三用祝い着着物の染み抜きとクリーニング

世は着物離れと言われて久しいですが、お子様の誕生や七五三などの節目のお祝いにお着物を着せてあげてお祝いしたいという親御さんはまだまだ多くいらっしゃいます。

今は写真館で、撮影時だけでなくお参りやお出かけする際のレンタルをしてくれる場合もあるようですので、全てレンタルでという方も増えていらっしゃるのですが、ご自身がお参りなどで着られた祝い着をお子様に・・・という方も多いです。

お子様用の祝い着のお着物は、当たり前ですが、基本的にはそのお祝いなどのイベントの時にしか着用されませんので、それがイベントが終われば何十年もしまいっぱなしになることも少なくありません。

しまいっぱなしという環境は、決して着物にとって良い環境とは言えませんので、その間に様々なトラブルが起きていて、いざ使う段になってタンスから出してみてビックリということも多いのです。

女の子ようのお祝い着の着物に、変色したシミが付いています。

通常、変色したシミも染み抜きをすればかなり見栄え良くなる場合がほとんど(色合いなどにもよりますが)なのですが、お子様用のお着物の場合、大人用のお着物に比べて、必ずしもそうとは言えない事情があります。

その事情とは、まず、生地の違いがあります。

現在作られているお子様用の祝い着の着物は、私の知る限り、絹もしくはポリエステルの生地がほぼ全てだと思いますが、数十年前の祝い着は、絹の物もありますが、それ以外の素材で作られた物が結構あったのです。

その素材とは、「アセテート」です。

このアセテートという素材は染み抜き屋にとって非常に厄介な代物で、変色したシミを抜こうとすると、シミよりも先に生地が溶けたり弱ったりしてしまう繊維なんですね。

そして、そのアセテートを使ったお子様用の祝い着というのは結構な数が流通したようで、ご自分のお着物をお子様に、もしくはお子様のお着物をお孫さんに、という風にご相談いただくお着物の中のかなりの割合で、アセテート製のお着物があります。

また、今はポリエステルが主流だと思うのですが、ちょっと昔のお子様用の祝い着の中のお襦袢は、そのほとんどがアセテートで出来ています。

そして、前述の通り祝い着はしまいっぱなしなことが多く、カビなどで変色していることが多いのですが、お襦袢も例外ではなく、かなりの確率で変色したシミが拡がっていることがあります。

このような場合、誠に残念ながら、染み抜きをするのは困難なので、お襦袢を使わずにお参りするか、既成品の襦袢を購入されるか、新たに寸法を合わせて襦袢を誂えるか、という選択をしていただくことになります。

お着物もお襦袢も、お子様用のお着物は大人用のお着物よりも一筋縄ではいかないことも多いので、ご着用のご予定がある場合は、出来るだけ早めにタンスから出してみて、点検されることをおすすめいたします。

今回のお祝い着は絹の素材でしたので、染み抜きで綺麗にすることが出来ました。

LINEで送る
Pocket